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YOUR HANDSOMUSE STORY


ベルシオラは、半歩先を歩もうとする女性とともにあることを大切にしています。

そのため、「自分の人生を半歩先に進めた転機とそこに至るまでの過程や想い、
または半歩先の夢に向かっての決意や目標」を公募し、たくさんのHANDSOMUSEなみなさまから素敵なストーリーをお寄せ頂きました。
頂いたストーリーはピックアップの上、順次掲載させて頂いています。

ご応募下さったみなさま、ありがとうございました。
公募は既に締め切っていますが、大変多くの反響を頂きましたので、今後も企画を検討いたします。

Story10

半歩、それはとても小さいようで実は勇気のいる歩数。

私は20年以上追い続けた夢を諦める決心をした。
もう、永遠に叶うことなんかないから、ここで諦めるしかないと何度今まで思ったのか。捨てたつもりでも、何度も未練がましく拾って大事に抱えてしまう。何よりもそんな自分が嫌だった。捨てたいのは諦められない自分だったのかも知れない。
それを叶えてくれたのは、自分からは一番遠いと思っていた人の存在、一体彼が誰なのか気付いたからだ。
彼はよく見ると私自身の「カードの裏側」だった。私自身の真後ろにいて、そして私と正反対の方向を向いている。そんな彼がいつも鬱陶しかった。彼の成功は私の存在の否定のように思えたから。

でも違った。
彼は私と同じ1枚のカード。自分の真裏側にいたから見えなかったものが、突然はっきりと見える瞬間があった。
それが見えた時、私は今まで未練がましく抱えていたもの勢いよく捨てた。やっと捨てる事ができた。
そして私が手に入れたのは、一生届くはずもないと思った、彼が常に纏っている軽やかな空気。
なんてこれは軽くてそして自由なんだろう。
でも同時に気付く。そんな軽やかで自由な空気も纏ってみると、それはとても重たく苦しいものだと。
夢は捨てるものじゃなくて、一緒に歩むもの。
同じものを抱えるのではなく、大きさや形を変えていつも一緒に自分の隣を歩いてもらう。
それが私のずっと抱えて重たく息苦しい「夢」の正体だった。

今、私は性懲りもなく、新しい夢にむかってまた新しい歩みを踏み出そうと足を持ち上げた。
新しくこの夢のために半歩進めるのかそれとも抱え込んで立ち尽くしてしまうのかはその足を降ろしてみないと分からない。
でもうもう大丈夫。前を見ればそこにはいつも私の「カードの真裏」、彼がいるから。
自分で自分を「夢」のために苦しめるような事があれば、彼を見ればいい。彼は私の裏側。彼の軽やかさはどこから来ているのか。
それを冷静に分析できたら私はきっと今までもよりも上手に夢に向かって歩けると思う。

「同じ1枚のカードの裏側」なのに、そこはいつも光の差す場所だ。


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